BRILLIANT WORLD 

戒名・・・慈潤健明善童子。  

9月11日、震災から半年。  この日、私のサッカー仲間のご子息の告別式が営まれた。

母親の体内に宿し、7ヶ月には 『 何等かの障害がある 』 と医師から告げられていた。
神様からの授かり者、天使を迎えるに、彼らには何の迷いもなかった。
それは、いつも遊んでいたサッカー仲間だけに私にも彼らの気持ちが伺えた。
陽気で人当たりが良く優しい二人だから。  天使が舞い降りる事を、さぞ楽しみにしていたのだろうと。
生後からICU・・・。  天使の笑顔を見るために、石巻から病院のある愛子までを通った。

話すことはできません・・・。  自らの口から食することもできません・・・。 

歩く事も・・・。  ・・・語弊になるかもしれませんが、  二人にとってはその障害もただそれだけのこと・・・。

天使に変わりはないのです。  きっと・・・いや我々が想像する以上の大変なことがあっても・・・・

二人は決して苦労を人には見せなかった。  口にすることもなっかた。

誰が本当に苦しいのか、誰が一番大変なのかを分かっていたから。 
 
それから・・・

常に生命を維持する為の器具を付けていなければならない状態ではあったのですが、自宅で家族と過ごせるようになったのでした。
度々容態が悪くなり病院にまた入院する事もしばしばありましたが、天使はがんばり4歳を迎えたのです。

そして・・・  あの地獄の震災が・・・。  ご周知の通り、石巻は甚大な被害を受けます。  

私の友人は自宅も浸水、自ら動くことができない天使を抱き寒さの中屋根の上で、命を取り止めました。
震災後の医療も薬もままならない状態を、天使は必死に生き抜いたのです。

紡いできたきた・・・  命・・・。  彼は震災による津波で、大切な家族、兄を喪った・・・。

彼の兄にもまた、残された家族がある。
命からがら・・・つないできたささやかな幸せ。  哀しみを乗り越えて行く為の、かけがえのない天使の笑顔・・・。
しかし、天使は召されてしまいました・・・。 

『 話すことができないながらも・・・  笑顔・・・ けんけんパンチ・・・歯ブラシを嫌がるけんけんキックも・・・
全てが愛おしく、全てが頭から離れません。  二人のもとに生まれてきてくれたことに本当に感謝しています。
・・・・  』

オルゴールと共にプロジェクターから映し出される家族の写真。  

今も鮮明に残る追憶。

日々が不安と幸せとを繰り返しながらも、明日を信じる勇気。

このまま、時が止まってしまえばいいのにと願う儚い夢と想い。

明日はきっと全てが変わるはずと信じて生き抜く希望。

明日はもっと笑えているはず・・・  今日より明日は幸せだと願い、布団に入り目を閉じる。

こんな歌詞を想い出した。

『 何十年・・・ 何百年・・・ 何千年・・・  何万年・・・  何億年・・・  何光年・・・  何秒間・・・

君といれるだろうか・・・  明るい暗闇で・・・・

指で・・・  爪で・・・  皮膚で・・・  手のひらで・・・  腕で・・・  肩で・・・  胸で・・・

君を確かめてた・・・   今日も生きてるかを・・・

最高な世界で・・・   何秒間・・・何秒間・・・  わからない・・・  だけど、君と・・・・ 』

何秒間・・・・  少しの時間でも大切な人と過ごす、その何秒間を・・・ 

私はときどき、 天使の名を心の中で詠む。
慈しみの心が、人の心を潤すのだと・・・。 

心よりご冥福をお祈りいたします。

また、飲もうな。  またサッカーしような。

Published on 2011.11.16 at 12:02 by Sendai FC Staff

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