甦ったボール

さかのぼる事4年前、 仙台FCは始まりました。 

まだグランドもなく、7人のユース選手からのスタート。 

『 7人だったら試合成立しますね!!! 』  

『 公園でもなんでも構いません!  練習しましょう!!! 大会近いっすよ!!! 』

( 本気かよこの子ら・・・。 嘘でしょ・・・。 勝てないって7人じゃ・・・。 ) 

( 出たとしてもさぁ・・・  恥ずかしいじゃん・・・。 ちょっと、マジ?・・・。 )

( ・・・おいおい本気だよ・・・。 現実か? マンガの世界じゃないんだからさぁ・・・。 )

『  ○○と○○が入るってっ!!! 後二人じゃんっ!!! 』

( ありゃぁ  こりゃ本気だよ・・・。  まさか夢は見ないだろ。 現実的にいってさ・・・ )

『  ベガには絶対勝って全国に行こう!!!! 』

( ・・・見てるのね、夢。 失礼しました・・・。 )

『 おまえら、ぜってぇ 全国いくぞぉぉぉ!!!!! 』 

( あっ 結局、乗せられた・・・。 やれやれ またサッカー中毒か・・・。 ま、悪くないか。 )

( 日々にもうんざりしてたところだ・・・。  よしっ、やるかっ!!! )

事実、この一年後、クラブユース選手権決勝ラウンドにおいて第1節ベガルタに惜しくも1-1と引き分け、

この大会の台風の目とさえ言われながらも、モンテに0-1で破れ、1勝3分1敗にて全国へは届かなかった。

夢は為しえなかった。  しかし、彼らは私の常識を遥かに超えた子供達だった。 

この時代にいたのだ。 バカみたいに夢を見て、本気で夢を追いかける身の程知らずが・・・。

ボールを満足に揃えるお金の余裕などない手作りのチームだった。

千葉のビヴァイオさんから、ネームプリントを間違えてしまったというボールを、チーム創立記念に頂いた。

別のチームがプリントされているボールをマイチームボールに練習した。

このボールをボロボロになるまで蹴った。 ここまでボロボロになるものかというくらい蹴って蹴って蹴りまくった。

5角形の面がはがれた端をつまみ、 『 このボール指で掴めますよ・・・。 』 

などと 選手のふざけた顔が今も思い浮かぶ。

ふと、家の倉庫前にある萎えたダンボールが雨風にさらされ、中の物が露出していた。

1年前に仕事を終え、御蔵入りしたあのボロボロのボールだった。

空気も抜けずパンパンだった。 いつでも蹴ってくれとばかりに・・・。

処分しようと、なぜか処分できずにいたのだ。

今日の練習の終わりに、新1年生を呼んだ。 ケースの中のボールを前に。

『 ほしい人あげるっ!!! 』  ケースが割れるほど殺到した。

ボロボロのボールを嫌がらずに、皆が取り合ってくれた。

( いい育てられ方してるな、君等。 ・・・まさか、ただなら貰え的な・・・。  ・・・失礼。 )

そのボールは、 仙台FCを作った君らの先輩達の、血と汗と涙と夢と仲間との思い出が詰まった・・・

・・・ボロボロで、ピカピカのボールだよ・・・。  がんばってがんばってひたすら蹴るんだよ。

ボールには魂がこもっているんだ。   夢へ、先輩達も連れて行こう。 

いやぁ ブログ打ってて涙でたぁ・・・。  ははは。
  
おまえらのボロボロボール、甦ったぞ。  おまえらの夢、続いてるぞ。

Published on 2010.04.16 at 10:43 by Sendai FC Staff

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